【速報分析】事業再構築補助金の概要が発表されました!

こんにちは中小企業診断士、ストリートコンサルタントのCyphs(サイフス)です。

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このページは事業再構築補助金に係わる情報発信をしています。

以下のページにこれまでの情報発信をまとめていますのでご活用ください。

https://www.cyphsjp.com/money/jigyou-saikouchiku/wakaru/

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2月15日に経済産業省のHPにて事業再構築補助金の概要が発表されました。

当サイトでは、これまで事例を含めて様々説明してきましたが、ほぼ予想通りの内容でした。

さて、今回発表された内容で当サイトで説明しきれていない情報を追加説明します。

また、今後概要説明の中であった事例についても解説していきたいと考えています。

ここが他の補助金と違う点だ!

以下が事業再構築補助金と他の補助金との違いです。

  1. 事業を見直す際に必要となる経費が幅広く対象となっていること
  2. 会社の長期的な方向性で審査していくこと(ビジョンを示して具体化する過程を示すことが求められます)
  3. 概算払い制度が含まれていること
  4. 事前着手が可能となったこと(いわゆる経費の遡及適用)

1.事業を見直す際に必要となる経費が幅広く対象となっていること

これまでも述べてきたように建設費や改修費、運搬費など新規工場等の立ち上げが可能となっています。

また、新規事業を求めている中で、抜本的に業務を転換する際に必要となるシステムの購入費が認められています。

今までは、建設費が含まれているものは少なく、既存の工場や施設の中でシステムを最適化して対応するモデルでしたが、両方を一挙に申請できるので、いわゆる「抜本的な」対応が可能となります。

2.会社の長期的な方向性で審査していくこと

これまでの補助金は長期的な目線も評価していましたが、技術的な課題等への解決やビジネスモデルを満たすために不足している点の穴埋めなどが対象となってきました。この補助金では以下の項目を重視しています。

①現在の企業の事業、強み・弱み、機会・脅威、事業環境、事業再構築の必要性

②事業再構築の具体的内容(提供する製品・サービス、導入する設備、工事等)

③事業再構築の市場の状況、自社の優位性、価格設定、課題やリスクとその解決法

④実施体制、スケジュール、資金調達計画、収益計画(付加価値増加を含む) 

①外部環境(PEST)、内部の経営資源(ヒト・モノ・カネ・技術・情報・システム)を強み・弱みを踏まえて検討しあるべき姿(ビジョン)を定めていくことが求められます。

※通常だと機会(チャンス)に対して自社の強みを生かしていくモデルでしたが、事業転換においては強みを延ばすだけでなく弱みの克服まで求められる可能性があるため、弱みを克服して新たなステージに進むモデルも可能となるかもしれません

 

②事業を再構築として工事という視点が入っています。つまり、現状のビジネスモデル(制約として与えられている工場内)の範囲での戦略見直しでなく、大手企業が行うような、新規の工場新設といった先行投資型の対応が認められていることです(もちろんリスクも高いですが)。

 

③事業再構築する際の事業の転換先の市場の状況を把握して、自社がそこでポジションを確立できるかという点です。

そのためには、参入障壁を検討し、自社の新たな製品・サービス、価格、チャネル確保、プロモーションが機能し、参入できることを示していく必要があります。

 

④③を満たすためには、それらに対応できる実施体制が明確化されていなければなりません。つまり、経営資源を補助事業によりどのように確保し、強化し、分配していくのかを資金調達から収益計画まで広範に明確に示す必要があります。

さらには付加価値を増やしてくモデルにするわけですが、これまでの計画書とは違い付加価値を高める仕掛けについてより踏み込んだ内容が求められます。

結果を具体的に示せというところが今までよりも厳しい点が他と特に違う点でしょう。

概算払い制度が含まれていること

今回の補助金は概算払い制度が含まれています。これは特に工場を新設する場合、補助金の支払いなしには進めることができない場合に取られる配慮といえます。基本的な補助金の考え方としては、事業完了に基づいて補助金の支払いをしますが、それを恐らく建設費や改良費(リフォーム)費、場合によってはシステム費などに限定して認めるようです。

中小企業向けの補助金では、なかなか見られないものですね。

事前着手が可能となったこと

国の中小企業の補助金においては、基本的には交付決定後に事業経費が対象となります。

しかし、今回はコロナの影響もある中で事業転換が急務である事業者の活動をサポートする意図があり、遡及適用(交付決定前の費用を認める)となっています。

これは東京都の新製品・新技術開発助成金並みの優遇です。

遡及適用により、2月15日以降の経費が、補助金で求める適切な手続きを経ていれば対象となります。そのため、現在アフターコロナのための先行投資をしている企業様は対象となりますので、是非検討してみてください。

 

以上が、他の補助金と大きく違う点です。

 

皆様是非ご検討してみてください。頑張れ中小企業!!!!!!!