【解説】UPS Unique Selling Proposition とは

こんにちは中小企業診断士、ストリートコンサルタントのCyphs(サイフス)です。

 

広告やHPにおける発信において重要なキーワードとしてUSP(Unique Selling Proposition)という言葉があります。

「製品やサービスにおける他にはない独特の強み」という意味ですが、広告やプロモーションのコンサルタントの方がよくこういった考え方を使います。


購入者に刺さる強みを具体化、表出化させる活動といえます。

つまり、一言でいったらそのサービスや製品って何なの?ということを考え抜く取り組みです。

 

我々コンサルタントでいえば、サービスや製品を開発する際に考えるお客様に対するベネフィット(提供価値)は何かというところですね。


USPの考え方を企画構想の時点で活用することで、中長期的にお客様に製品やサービスを価値のあるものとして捉えていただくうえで必要なブランドロイヤルティの検討にもつなげることが可能です。

 

つまり、皆様がサービス開発、製品開発の企画構想の段階で考えた提供価値・ベネフィットを具体化する際にUSPを活用することで、よりお客様に刺さる製品やサービスの提供につなげられるといえます。

 

USPを考えていくと以下のようなことがあります。


利用者目線が含まれていない単なる機能面や性能面のスペック、外形的なデザインだけで攻めていた。社内の人には大ウケで刺さっている状況ともいえました。

しかし、モニタリングや展示会でのバイヤー等の意見を聴くと、最終消費者を含む顧客等の販売先には刺さらないのではないか、という冷たい反応があることが多々あります。

結果、新規事業の実施をとりやめるということもあります。

     

USPの取り組みの注意点

USPについて述べれば長くなりますのでここでは説明しませんが、1つの特徴だけで他に勝ることはありません。

大体、複数の価値を内包して初めて他にはない価値ということになります。

つまり、当商品はこういう品質で、こういうシーンに使えるのが他にはない点だ。それにより〇〇という課題を解消することが可能といえる。


ただ注意していただきたいのは、開発時点での提供価値の検討が甘い場合、販売開始前のプロモーションの際にUPSの検討をすると、製品開発で考えたコンセプトワークを再度するような感覚になってしまいます。プロモーションの担当が入ってきてよくよく考えたらもっといっぱい機能や価値があるね、と再度発散スタイルになってしまいます。


ターゲットを絞ったにもかかわらず広い市場を目指して、誰に訴えたいか分からなくなることがありますので注意する必要があります。

 

ぶれないためには絶対にゆるぎない価値を再確認し、その他の価値とどう組み合わせていくかを考えていくことが重要です。

 

難しいし、疲れる取り組みですが、是非サービス化・製品化を目指している方は取り組んでみてください。