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ショートフィルム的コンセプトワーク

こんにちは中小企業診断士、ストリートコンサルタントのCyphs(サイフス)です。

 

経営支援の中で製品開発、改良、サービスの検討などでコンセプトワークをする機会が多くなりました。

 

コンセプトづくりは企業さんの考えや思いを踏まえ、外部環境、内部環境、制約条件の検討、ベネフィットの検討、シーンの検討等を踏まえて整理していきます(※会社やデザイナー、プランナーにより進め方に違いがあります)。

 

直近では、行政や民間コンサルにおいて「コンセプトワークから製品化」までの過程を中小企業者様に1年ないしは半年て経験してもらう講座やスキームが展開されるようになっています。

製品や商品開発のステップを着実に踏むことができるため初めて製品開発等に取り組む企業にとっては有効な手段といえます。しかし、慣れてない企業が練りに練って検討したつもりでも、かなりの確率(蓋然性)で再度やり直しが発生します。

大手企業においても様々な企画を立てても具体化のフェーズに進む確率が低いことを考えれば当然の結果だといえますが。

 

多くのケースを見てきましたが、最初から明確なテーマやビジョンを持っている社長様が主体となって進める場合の具体化率は高いといえます。

 

初心者企業が1年間とおして検討してきたものがステップの後半で壊れてしまい最初から考えることもあり、このやり直しに耐えられず脱落する企業様も多く存在します。

 

本来であれば何度も繰り返しやり直すことが重要です。それにより会社に考え方が定着しますし、本当に市場や顧客に求められているものが見えてくることがありますので、考える体質が身についている企業にとっては、自律的な製品開発を促すうえで良い経験といえますので、様々なフレームワークをこなし具体化を身につけてほしいところです。

 

一方で、長いストーリーをフレームワークを重ねて作り、最後のピースが正しくないことで、そのテーマが破綻すれば、開発初心者の中小企業にとってはやる気を失うきっかけともいえます(コンサルタントやデザイナーのように考え続ける時間の確保が物理的に難しいですしね)。

 

そのためCyphsでは小さな仮説検証を繰り返し、本当に考えるべき論点の整理をすすめ、答えを出していくやり方を重ねていくことが重要だと考えています。

映画でいうといきなり長編大作ではなく、ショートフィルムを作りこむ取り組みを重ねることが重要だと思います。

ショートフィルムはテーマを少ない時間で完結に伝えるプロセスといえます。

非常に親和性があると思っています。

 

やり方は様々なものがありますが以下のように進めるとよいです。

・社会課題、身の回りの課題、気になるテーマ 

・どんなシーンで課題が発生するかの検討

・どのような解決や対応が求められるか

・解決する製品や商品等がどのような提供価値を持っていればよいのかの検討

・サービスやシステムによる価値提供によるビジネスモデルの検討

→ショートフィルムのテーマや何を訴えたいのかと同じです

 

以上で製品や商品の骨格が出てきます。それに対して現実的な目線として以下を考えてハードルが高すぎれば

・コストデザインの検討

・市場への参入難易度

・実施体制

→ショートフィルムの企画内容が伝わるための準備や脚本が整えられるか

 

上記のようなステップを踏むことで1週間単位でアイデアを生んで、検証することが可能となります。

 

お試ししてみてください。