【解説】事業再構築補助金の申請計画の書き方

こんにちは中小企業診断士、ストリートコンサルタントのCyphs(サイフス)です。

========================================

このページは事業再構築補助金に係わる情報発信をしています。

以下のページにこれまでの情報発信をまとめていますのでご活用ください。

https://www.cyphsjp.com/money/jigyou-saikouchiku/wakaru/

========================================

 

事業再構築補助金の公募要領において「申請書」で求める「事業形式」に様式が無いことが発覚しました。

いきなり事業計画を自由書式で作成しろという指示は相当ハードルが高く、初心者ではほぼ無理だと考えられます。

金融機関を認定支援機関として考えているからでしょうか。

 

それぞれの金融機関において融資の際に定める事業計画の様式を持っていますので、それを基に事業計画を策定することは近道といえます。

 

今回は事業計画書において基本的に求められる項目からどのように記入すべきかについて検討します。

 

具体的取組内容

補助事業の具体的な取り組みとしては、経営のフレームワークを活用したうえで示していくことが求められます。

 

事業計画は、現在の事業の状況を示すことから始まります。以下のようなフローで進めていくことが分かりやすいです。

・自社の事業、業種、業態の説明

・現在事業活動する市場における現状、課題の説明

・中長期的なビジョン

・SWOT(強み・弱み、機会・脅威分析)による自社のあるべき姿の再確認

 PESTによる外部環境分析から強み弱み分析を実施

・事業環境の現在と今後の検証

 現在の事業とその環境では自社の存続、成長が厳しい高戸を示す

・事業再構築の必要性

 当該補助金を利用し事業再構築する必要性を示す

・事業の実施体制の説明

 事業を適切に実施できる体制の説明

・事業再構築の具体的内容(提供する製品・サービス、導入する設備、工事等)

 具体的なビジネスモデル、それを満たすための設備、工事の実施

・「新分野展開」「業態転換」「事業・業種転換」「再編」等の取り組みを明確に示し、新規の事業領域を示す

・投資、支出する経費のスケジュールを示す

 

上記が基本的な事業計画の作成フローとなります。

加えて、15ページ程度に分量をしていしており、簡潔に、分かりやすいような計画策定が求められます。

 

差別化要因

新しい取り組みを行う上で競争の激しい市場への展開には否定的です。

ただ、成長性のない市場に対しても厳しく見ています。

 

重要なのは自社のポジションが競争が一定程度ある市場において、独自のポジションの設定、つまり差別化していくことです。

中小企業は大手とは違い、小さいニッチな市場でも付加価値を高め、成長していくことが可能だからです。

 

当補助金ではSWOTに基づく自社の強みを生かした「差別化戦略」がポイントといえます。

 

成果の明確化

事業計画において、いつまでに、どの程度、ビジネスモデルを行うことによって成果を出していくかを具体的に示す必要があります。

 

そのために投資する機械や建物などを具体的に示し、経費の何が成果に反映されるかを示す必要があります。

 

収益計画

付加価値を高めるための取り組みとその根拠、そして推移について示すことが求められます。

 

付加価値は、営業利益、人件費、減価償却費を足したものとしています。

この付加価値が計画上満たせていない申請書は不採択になることが考えられますので、ご注意ください。

 

以上が申請に際して申請書に記載すべき事項です。

いかがですか?

単に計画を記載するだけでなく、様々な視点で取り組みを具体的に示していくことが求められており、非常に難しいといえます。

申請の手間は相当なことですが、補助内容が良いので何とか貴社の成長につなげていければ良いと思われます。

頑張ってみてください。