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【視点】社長への説明の目線について

こんにちは中小企業診断士、ストリートコンサルタントのCyphs(サイフス)です。

コンサルティングをする際に社長にどのように伝えていくかについて考えてみました。コンサルティングであろうと、従業員からの提案であろうと社長を納得させて合意を引き出すさなければ行動に移せません。

しかし、ただ闇雲に説明しても通じない、伝わらないというケースがあります。

そういったことがないように意識しておいた方が良い視点があります。

意識すべき視点

まず、小規模企業と比較的大きな中堅企業では置かれている立場と視点に違いがあることを理解しなければなりません。
また説明したとしても概念は理解できたが腑に落ちなければ意味がありません。

一般的に中堅企業においては組織が整備され計数管理等もできています。

そのためファクト(事実)といえる計数的な情報を加工、まとめることで分析資料として上層部に情報を伝えることが可能です。また、その分析するテーマや切り口については、社長の考える重視する指標や考えに基づき加工されます。

その結果を経営会議等で判断して、経営方針や直近の取り組みが決められていきます。

 

しかし、社長が知る情報は結果ですが、直接現場を見ること困難なため本当の目で見た情報とは違いがあります。

頭の中で分析情報を処理し判断しているのです。また、従業員一人一人の動きというよりは組織目線での行動を分析結果と絡めて抽象的に解釈することになります。
だからこそ以下のような社長のセリフが出されることになります。

 

例えば、〇〇部門は戦略の進捗が遅れている。指示している施策をより効果的に、組織的に実行していくべきだ。

上記をみると理解している範囲が抽象的であると認識することができます。

抽象的な指示をより現場で実行できる言葉に変換することが重要となります。

一方で、小規模企業においては現場での戦術的な取り組みが事実であり、比較的細かい情報をもとに組織を動かすことになります。中堅企業とは反対に広く情報を取り入れて活動することは少なく、短期的な取り組みに注力する傾向があります。

中堅等とは反対で、現場の情報が加工されずに入ってくるのでそれをどのように効果が出るように加工(分析)するかが求められます。

 

社長の目線に合わせて説明する

経営企画の担当者、コンサルタントであろうと社長の目線で説明しないと一蹴されてしまいます。

上記で述べた視点の違いからどのように合意形成を進めていくかを考えると、中堅企業以上では抽象的な概念の方が伝わりやすいと思われます。いわゆるコンセプトや戦略フレームワーク等です。
加えて、具体化な施策を細部まで理解できる(理解した感じになれる)かが重要となります。
そうでないと社長の現場への指示が抽象的すぎて、現場担当者が取り組みを具体化させられない可能性が高まるからです。

一方で小規模企業においては、コンセプトや戦略フレームワークの伝え方に工夫が必要です。
戦略=戦術ともいえますので、抽象的な説明ではなく手段を交えた説明が求められます。
社長が「いつかは大きな会社にしたい」と思っていても戦術に中期的な視点を含めていけなければ、成長の機会が失われ兼ねません。
その点についてはビジョンを明確化することで肉付けがし易くなりますので、試してみてください。

以上はあくまで規模で分けていますが、現場の視察などを徹底的に行い具体的な方向性を出す社長もいれば、現場にいながら抽象的なことしか言わない社長もいます。

必ずとはいえませんが意識してみることで合意形成がはかどるかもしれません。ね。