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コロナによる資金繰り逼迫企業について

こんにちは中小企業診断士、ストリートコンサルタントのCyphs(サイフス)です。

 

コロナ感染症による企業の資金繰り悪化していると報道があります。

18日には日銀が新型コロナの再拡大に対して資金繰りの支援策を継続する方針を打ち出しました。これは政府と日銀が第3四半期後半の経済の急減速と1月以降の海外のロックダウンなどによる社会、経済活動の停滞による輸出も含めた急激な景気の低迷を予想して打ち出した方針だといえます。

 

実際にはその影響は中小企業者に相当波及しているといえます。

飲食やサービスは3月以降低迷が続いていますが、製造業は8月頃に大幅な仕事の削減に見舞われており、業界により差が生じていますが、比較的優良な企業であっても緊急事態宣言以降じわじわとボディーブローのように響いているようです。

状況が大きく変わらない限り持ちこたえられなくなる企業も継続的に出てくるとみられます(来年の夏まで続くと雇用が厳しくなるなどです)。

 

昨年までのやや良い景気により蓄えのある企業は、コロナ対策融資で更に財務に安定感が出ていますが、その枠から外れた企業は厳しい状況にあります。

 

そこで今回の支援策の継続となるのですが、5月以降の特別融資の時点でも融資を受けられなかった企業は一定程度存在します。それらの企業は今回の継続で借りることができるかといえばそうではありません。つまり、支援格差がさらに生じることになります。

 

ちなみに融資の支援が受けられない企業の特徴として以下のようなものが挙げられます。

・公的な支払いである、法人税、消費税などの未払い

 ※税務署との分割支払いやリスケジュール的な相談を行い認められている場合はわずかですが可能性はありますが

・過去に信用保証料の支払い道場で問題がある

・コロナ前から支払い能力がない

・既にリスケ中

 

一方で業歴・雇用数が一定程度ある、保証料の事故がなく、金融機関からの借入額が少ない身軽な会社は、かなりの赤字であっても融資を受けられています。(すべてを満たすのは案外大変ですが…)

 

以上からするとこれまで借りれなかった会社は借りれないことを前提に今後の戦略を考えていく必要があります。

 

もいろんまずは、自社が借りれる会社であるかの再評価と棚卸を行います。

借り入れが厳しそうであれば、短期に資金化できる資産を選択し、備えるしかありません。

それも厳しければ、すべてを失う前に企業の売却も含めた選択肢を検討することも視野に入る必要が出てくるかもしれません。

(廃業については、売却で工場の更地化、機械の処分、手形等の処理等考えると弱っている企業向きではないと思います)

 

もちろんM&A関連の会社に相談してくださいというわけではありませんが、これまで頑張ってきた結果をマイナスで終わらせるのは勿体ないと思います。

 

そういった意味では年末にかけて会社の血液である「金」の話を冷静に考えたうえで、年を越していただきたいと考えています。