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情緒的、物理的、システム的視点による価値の拡大

こんにちは中小企業診断士、ストリートコンサルタントのCyphs(サイフス)です。

 

IT(ICT)による進歩的なサービスやネットワークによる価値提供が支持され、ここ数年促進されています。

一言でいうとシステム的価値の重要性の高まりという風に考えられます。

 

AIや仮想現実、5G等の技術はこれまでの情緒的、物理的価値だけで語られてきた世界を大きく変えています。

もちろん情緒的価値や物理的価値の世界観においてもビジネスモデルという考えのもとでフレームワークも存在していましたから、全く新しいというわけではないのですが、切り分けられてきたものが統合的にみられるようになった点に着目すべきだと思っています。

 

DX(デジタルトランスフォーメーション)などが最たるものだと思います。

DXとは、デジタル技術による業務やビジネスの変革をさしますが、手段としてはAI等と5Gネットワーク等がベースとなって変革を促すものといえます。

実際に中国においては物理的インフラの普及率が低いことや今回のコロナ感染症を踏み台にデジタルによる社会、企業の変革を促しています(それが社会の監視にも強く機能しているのは残念といえますが)。

 

今までのモノとコトだけで切り分けて済ませてきたベネフィットが拡張されたなかで、新たな価値であるシステム的価値を用いて大幅な社会変革を起こす取り組みといえます。

 

情緒的価値と物理的価値とシステム的価値の関連性をイメージすると、システム的な価値がモノコトを抱括する形で存在しているといます。

それらの価値が統合化され、いわゆるコンセプトの中核的な価値を表現しています。

今まで以上に複雑になっておりますが、システムによる価値の側面が強くなっていると思います。

 

中小企業さんと何かを始める際に困るのは、システム価値の検討です。

検討しますが、自社で顧客が利用する際の世界を提供しなければなりません。

もちろんただ売るだけでいいものもありますが、その場合は長期的な事業として柱を立てることは難しいといえます。

なぜならばその製品や商品がそのものが持つ効果だけでなく、それがいつ、どこで、どのように使われて、どんな状況にあるのかが求められてきているからです。

 

製造業であれば生産性の向上や付加価値の向上でしょう。

サービス業務であれば、一例をいえば健康アプリが状況を把握するだけでなく、いつもの動きとの対比により、行動を促したり、異常値を伝えたりすることでその人にあったスタイルを提供することです。

 

上記のようなシステム価値が受け入れられることにより、ユーザーはその製品やサービスを離さなくなります。

 

このように新規事業の展開においてシステム的価値を踏まえて検討を始めるか否かが成功のカギとなるといえます。

 

システム的価値を踏まえて進めていくためには、社内の意識や考え方を一度整える必要がありますので、議論を重ねてみてください。