こんにちは中小企業診断士、ストリートコンサルタントのCyphs(サイフス)です。
中小企業振興基本法の改正が、菅政権時にあり得ると思っています。
成長戦略については、行政だけでなく新機関や我々診断士の在り方も変えることを求めています。
(リスクを取りに行くという視点が見て取れます)
今回お話しするのは、中小企業振興基本法の抜本的な変更が生じる場合、中小企業支援法についても見直しが行われる可能性が高いといえます。
まず、現在の支援法ですが1999年の基本法の改正のあと2000年4月に中小企業指導法から中小企業支援法に変更されています。
今回の改正において支援法という名称は変わらないかと思っていますが、支援という定義が変わるのではないかと考えています。
同法ですが、2000年4月に同法が施行される前は中小企業を指導しなさいという法律でした。
それに基づき商工指導所というものが各県に設置され、公的なコンサルティングが提供されてきました。中小企業基盤整備機構も中小企業事業団として高度化事業を中心とした指導を行ってきました。
しかし、支援法に代わったことで、中小企業は弱者ではなく革新的で前向きな存在とみられるようになりました(高度化事業でいう工業組合化、集団化ではなく個として捉えてみるようになりました)。
そこで指導ではおかしいということになったわけで、支援に名称が変わりました。
その後支援の名のもとに、経営革新や連携体構築など頑張る中小企業にアドバンテージを与える施策が続きましたが、地域企業の社長の高齢化に伴いおいて行かれる企業や働く場所が減ってくることが見え始め、持続的に地域の小規模な企業を継続させる方針も考えられました。
これにより小規模企業振興基本法と商工会法の改正を行い、小規模企業は商工会がしっかりと支援しなさいという立て付けになりました。
今回、基本法が大幅に改正され、支援法も改正されるとなるとどうなるのでしょうか。
今回の支援法が見直されるとすると以下のようなことではないかと考えています。
・中小企業の定義、解釈の見直し
これは言明されていますが、中小企業の定義が今までのままでの人数・資本基準に基づかなくなることで、支援対象が変わる可能性があります。何らかの指標や経過をみて、中小企業として支援すべきかどうかを判断される可能性があります。平等な支援ではなくなる可能性があります。
・都道府県との役割の変化
国の支援範囲が広がり、都道府県がやっていった支援事業と被ることで国の支援に合わせた形で取り組みをすることを促されるかもしれません。そうなると昔ながらの企業が受けてきた支援メリットが失われるかもしれません。
(事業承継や生産性向上を徹底的に求められる可能性)
・支援自体の意味合い
支援というのは支えて寄り添う伴奏型というイメージがありますが、小規模事業者への支援は商工会・商工会議所が担うとすると中小企業診断士、都道府県含めてより専門的な高次な展開を求められる可能性があります。また、やる気のある企業というものを前提とした支援体系に代わると下支えという面での支援が減ることで企業の存続に影響を与えるようになるかもしれません。
上記の中で支援というキーワードがどういったレベルのものになるかで中小企業支援施策の今後の流れが大きく変わっていくと思っています。
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