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新規事業に必要なこと⑤(事業形態の特定)

新規事業を実施するに当たり社内能力の確認をする必要があります
つまり自社分析ですね。
自社の分析としては、SWOTでいう『強み』『弱み』による分析や3Cによるcompany(自社)視点を活用して行います。
ですが、その分析に入る前に取り組んでいただきたいことがあります。
それは実現可能性の視点での『事業形態』の確認です。

事業形態の必要性

『事業形態』の確認を最初にしてしまうと、手段に強く影響を与えてしまいますので、より良いアイデアがでないリスクがあると指摘を受けることがあります。
しかし、リソースの少ない中小企業において実現可能性を排除してしまうと具体的に動かすことができないストーリーの中でもがく結果になりかねません。
例えば、前向きな方向性が決まりその戦略を目標の期間までに進めることとなったとします。
動かすための体制と仕組み・システムが必要となりますが、それを用意できないとしたらどうなるでしょうか。
志の高い方向性も、強い戦略も絵に描いた餅となります。
だからこそ戦略を動かすための『事業形態』を検討し、自社にとって可能なものを想定しておくことは重要なのです。

事業形態を想定してみる

事業形態としては、新規部門の設立、新会社の設立、外部との連携体、プロジェクトチームの設置、企業内ベンチャー、通常事業など様々な方法が考えられます。
中小企業の多くは恐らく通常事業により自社のリソースの範囲内で取り組めるものを選択することになります。
一方で、ある程度の規模の中小企業で本業が安泰で、新規事業の必要性がある場合は、既存事業からリソースを切り出すことも可能となるため、新規部門、新会社の設立による迅速な運用も可能となるかもしれません。
当たり前のことかもしれませんが、リソースに余裕があるか否かでとれる方向性と戦略に違いが生じることになります。

戦略を車のボディーとするとそれを運転するためのシャーシやエンジン、運転させる担当者を乗せるシャーシのようなものです。

自己分析をする前に考えてみてください。